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クリスマスのプレゼントに~世界の食を考えてみよう

img-Z23155807t.jpg◆コンビニ弁当 16万キロの旅~食べものが世界を変えている

千葉 保・監修 コンビニ弁当探偵団・文 高橋由為子・絵
太郎次郎社エディタス 刊
A5判上製 112ページ
本体2,000円+税

 興味深いテーマを謎解きのように面白く綴ったのがミソ。イラストや図表入りの2色刷りで子ども向きに編集されているが、コンビニを入り口にして「食」の問題を取り上げた内容はむしろ大人向け。読み進めるにつれて、発売から3年、じわじわ版を重ねている本書の魅力に引き寄せられることになるだろう。
 コンビニの人気商品といえば「お弁当」だ。では店長は何を基準にして、「お弁当」の仕入れ数を決めるんだろう、1個売れると粗利はいくらなんだろう、いつ「お弁当」は運ばれてくるんだろう、「お弁当」の食材はどこの国から輸入されてくるんだろう...と、実証的・検証的な取材を基に語りかけてくる。事実関係を丹念に積み重ね、根拠となったデータをわかりやすく提示するなど説得力に富み、ページを繰るのを止められなくなる見事な構成力だ。
 小難しい抽象論で大上段に構えるのもいいけれども、本書のようにやさしい言葉で書くことの方が数層倍難しいはずだ。小学校校長でもある監修者の千葉保氏は、敷居を低くして「食」問題を考えながら、その上で、「フード・マイレージ」「バーチャル・ウォーター」という聞き慣れない言葉を駆使、視点を世界に広げて語っていく。この後半が実は本書の核心部分であり、21世紀の「世界の食」の問題を考えてほしいという監修者のメッセージが込められている。
 ところで2008年10月に日本フランチャイズチェーン協会が発表した統計調査月報によると、同協会正会員11社のコンビニは9月現在で全国に4万1,566店あり、同月の来客数は11億5,744万6,000人。大雑把にいえば、国民1人当たり、月に10回近くコンビニに足を運んでいる計算になる。静岡県には幼稚園に給食を提供している店もあるという。その身近で多様なコンビニの「お弁当」を手掛かりに、世界と日本の食糧事情の現実に目を開かせてくれるのが本書であり、親と子が一緒に楽しみ考えながら読み進めることのできるのが素敵だ。

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